専門用語ではなく、認識しやすい言葉でプレーする。

専門用語ではなく、認識しやすい言葉でプレーする。

どの分野にも専門用語がある。その専門用語がなにを意味するものなのかが分からなければその段階で考えはフリーズしてしまう可能性がある。それと同様で、プレーに際して、ゴルフ専門用語を羅列してもその意味が分かっていなくては、考えがまとまらずに反ってミスに繋がる可能性がある。そうならないためにはどうすればいいのか。
今回は、“専門用語ではなく、認識しやすい言葉でプレーする。”という話をしたい。

プレーヤーは監督も兼任して一人二役でプレーしなくてはならない。つまり、頭(監督)と身体(プレーヤー)が一体になって一打ごと事に当たらないといけないわけだが、頭(監督)が指示している言葉が解らなければ、身体(プレーヤー)は何をどうしていいのかとなり、ただ反応に任せて猪突猛進にピンだけを狙って、ただやみくもに打つだけになってしまう。そうならないよう、一打ごと解りやすい言葉で指示を出してあげなくてはならないことを心掛ける必要がある。

まずはプレーに際して、ゴルフの専門用語がどれだけ認識できている言葉となっているのかを知ることが大事である。例えば、スライスやフック、つま先下がりや左足上がりなど、ゴルフの専門用語としては普通に会話されている言葉で、ボールが左右に曲がりやすい、行きやすいですよといったもので解釈されるものであるが、その言葉を使うにしても聞くにしても、意味合いを持っていなければ、認識できない言葉になってしまうので、「スライスってどっちに曲がるの?」といったものであるならば、専門用語を覚えるより、普段見聞きしている言葉や認識しやすい言葉でプレーすることをお薦めする。

グリーン上で考えてみよう。上りのフックラインがあったとして、グリーン外では、左足上がりのつま先上がりという言葉に置き換えられる。ショットでは、ボールは左に高く打ち出されやすく、左に曲がるといった弾道になるが、その理由として、右足体重になりやすい、最下点が右にズレやすい、ダフリやすい、ショートしやすいといった観点からとなるのだが、そこまで考えていなくても、左に曲がるので右を狙う、左側が低いので右の高い方へ打つといったような認識さえが出来ていれば、大きなミスにはなりづらい。

しかし、専門用語を羅列しようとするあまり、スライスラインは左に曲がる、つま先上がりは右に行くといった誤って覚えていたりすると結果はとんでもないミスになってしまう。単なる翻訳ミスであればいいのだが、傾斜でのショットは、アドレスのポジショニングが悪くバランスを大きく崩していたり、向きやボール位置、スイング軌道が著しくズレたりしやすいため、物理的な条件とはならずに逆球が出てしまう場合があるので注意が必要だ。

ただ、上手くコンタクトできてしまい、それがいい結果に結び付いてしまって、誤った成功体験として刻み込まれている場合は解釈に違いが出てしまうことになるので今一度検証してもらいたい。

さらに、新たな言葉を造ってしまうのも気をつけなくてはならない。例えば、前下がりや右上がりなどがそうなるのだが、こちらは“前”という概念がどこにあるかで解釈が変わり、軸足がどちらにあるかによっても変わってしまうので、これらは自分なりの専門用語として、自分と対話する場合は行動指針として認識しやすい言葉を自らに投げ掛けるものとして使用し、人と対話する場合は、状況の解釈が合わない場合も出てくるので注釈を入れつつ使うようにするのがいいだろう。

実は、言葉や状況から予測される行動の認識の違いは日常茶飯事ではある。しかし、自分が状況を観察してどこに着目し、どういった言葉で予測、行動しているのかに正しく気付ければ、プレーに際してもその言葉が頭(監督)と身体(プレーヤー)を一体にさせるものに繋げられはずだ。

黒田正夫

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