スイング知識のシェイプアップを。

スイング知識のシェイプアップを。

ゴルフのスイングも科学的なアプローチで語られることが多くなってきている。ゴルフ雑誌を“読む・見る”の時代から動画を“見る・聞く”の時代へ知識の蓄え方も変わってきている。どちらがいい悪いではなく、知識だけが蓄えられて消化不良になっているプレーヤーの存在がより多くなってきている感じがする。今回は“スイング知識のシェイプアップを。”という話をしたい。

スイングが科学的見解から語られるようになっても、人間が行うスイングの姿は十人十色といっていいだろう。特に今は、動画を使って説明を繰り返し見たり聞いたりすることも出来るうえ、自分のスイングを自分でチェックすることも出来る。そこからどうすればより良くなるかとなるのだが、自分の動きをより滑らかにしつつ、効率化を図ってスイングが研ぎ澄まされ、シェイプアップしていけるタイプの人と知識だけがぜい肉のように蓄えられ、反って身体が重くなり、スイングが無理無駄ばかりとなってしまうタイプの人がいる。

どちらのタイプに属した方がいいかは一目瞭然ではあるが、後者のタイプの人は、スイングの知識を蓄えれば、きれいなスイングになり、曲がらず飛距離も出て、ゴルフが上手になれると思っているフシがある。確かに持っているすべての情報は正しいのだが、自分に合っているのかそうではないのか、使えるものは何なのかといった知識の取捨選択が上手くいかなかった結果としては考える必要がある。知識の取捨選択には、ある一定の時間を要して判断するべきものなので、ステップアップしていくためにもプロセスは踏んでほしい。

情報をいずれかの方法で取得したならば、まずは鵜呑みにしないことから始めてもらいたい。この情報は、正しい知識ではあるにもかかわらず、なぜそうしなくてはならないのか。それは、情報を発信してきた人にとっては有益な方法であることが実証されたものではあるが、この情報を受け取った側からすると、知識としてはインプットすることはできても、自分にとって有益かどうかは試してみないと分からないものだからである。

クラブの動きであっても身体の動きであっても、まずはその動きが自分にとって簡単な動作かどうかを確認してもらいたい。個々人によって、簡単かそうではないか分かれるところであり、習得が難しく感じたりするのであれば、無理に習得を目指す必要はない。動きに滑らかさはないが、時間を要すればスムーズさが出てきそうだと感じたなら、練習場で試しながら精査する必要がある。簡単に動作が出来て、すぐに習得できるものであればどんどん取り入れて磨き上げてほしい。

次に注意してもらいたいのは、グリップやアドレスの姿・形である。グリップは、クラブとの唯一の接点である故に、クラブの取り扱いにもっとも重要な役割を持ち合わせている。グリップワークの重要性を見いだせれば、持ちやすさや操作のしやすさを優先したグリップとなるだろう。個々人で骨格の違いによる腕の捻じれ具合であったり、指や手のひらの感覚も違うので、セオリーで言われている型が操作しづらい持ち方と感じるのであれば、無理に合わせる必要はないだろう。合わせることで結果が伴わない、ケガに繋がってしまったでは本末転倒になってしまうからだ。また、アドレスも自然に立つことを無視したアンバランスな立ち方をしていると、スイング中のバランスを保持できないばかりか、動き出しさえも思うようにいかなくなってしまうので注意してほしい。

このように、知識は知識として持ち合わせつつ、自分が出来るものであるかどうかは別物と考えて行動してもらうことがとても重要である。知識だけが蓄えられて、ぜい肉太りや消化不良にならないように心掛けることとは、実は知識のシェイプアップを目指すことではないだろうか。

黒田正夫

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