ドリルで感覚を掴む。

ドリルで感覚を掴む。

スイングを構築するプロセスにおいて、専門書や雑誌、インターネットでの動画など様々な手法を用いたレッスンでスイングの姿・形を覚えていることでしょう。
この姿・形を覚えるにあたり、どのようにすると早く自分の型を見つけることが出来るのでしょう。
今回のお話は、“ドリルで感覚を掴む”です。


姿・形を覚えるにあたり、身体の動きを覚えた方がいいのか、クラブの動きを覚えた方がいいのかは分かりやすい方を選択すればよいのですが、周りの情報に左右されず、記憶・理解・表現がしやすい方法を選ぶことが重要です。

人間には認知特性があります。どういうやり方だと、自分は物事を記憶・理解・表現しやすいのかということですが、目で見て覚える「視覚優位」、読んで覚える「言語優位」、耳で聞いて覚える「聴覚優位」といったものになり、どの分野が優れているのかを知っておくと、情報がより取り入れやすくなります。

しかしながら、その情報をどのように身体へ感覚として刻むことが出来るのかといったことが出来ないと、せっかくいい情報を取り入れたにもかかわらず宝の持ち腐れになってしまいます。つまり、知っているだけではダメなわけで、やって覚えて出来るようにならなければいけないわけです。そのためには、ドリルが必要になります。

ドリルとはそれしかできないものになりやすく、それだけにその感覚を取り入れやすくなります。その感覚を、自分が分かりやすいように、記憶していく作業が出来れば、より理解しやすくなるとともに、自分のスイングというものを表現できるようになってきます。

ドリルの種類はたくさんあります。片手打ちや片足打ち、両足閉じや水平素振りなどなど。例えば、片手打ちであれば、どのようにクラブを持っていれば余計な力が入らず、クラブを操作できるかが解るとともに、クラブを入れ替えるタイミングやヘッドの重さを使う感覚が解ったり、クラブフェースやシャフトプレーン、グリップエンドの動きが腕やリストとの動きとどのようにリンクしているのかが解ってきます。その感覚を再現できるようになってくると身に付いたことになっていきますし、やり方や効能が解っていると調整や修正も簡単にできるようになってきます。

さらに、ドリルをそのまま実戦に生かすこともできます。実際にドリルからヒントを得て、結果を出していたプロもいます。ビジェイ・シンはアプローチでクロスハンドグリップで寄せていましたし、ジョーダン・スピースはパッティングの時にカップを見ながらストロークしていましたし、アニカ・ソレンスタムはショット時においてターゲットを見るように打つ、いわゆるルックアップ打法を取り入れていました。それぞれのプロは、練習ドリルで行っていて、とてもいい効果があることから結果を求めるにあたり、実戦に取り入れたと言われています。

近年、変則スイングの代表格チェ・ホソン選手のフィッシャーマンズスイングも飛距離アップの一環でのドリルからきたものではないでしょうか。このように、ドリルで感覚を掴みながら、自分の認知特性で理解を深め、身体やクラブに意志が伝わりやすくすることで、運動連鎖が良くなって反応速度が上がるようにしていければ、パフォーマンスの向上に繋がっていきます。

いつでもゴルフが出来る環境にしていくには、感覚が取り入れやすく、それしかできないドリルはとても有効です。分かりやすい手法を用いて身につけたものであれば、身体にとっても優しく、いくつになっても体力が落ちても、持てるパフォーマンスを落とすことなく、いつでも発揮させることが出来るようになっていきます。逆に、自分に合った方法を知らない限り、効率的な構築が出来ないことにも繋がることになるため、上手く上達していない感じがあるようであれば、ドリルで感覚を掴むことをお薦めします。

黒田正夫

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