球作りに励もう。

球作りに励もう。

コースに出ると力が入ってボールのコントロールが利かなくなる。こういった悩みは誰しも持っていることでしょう。切り返しで力が入った、身体が起き上がった、ヘッドアップをした等々、スイングのミスした現象を事細かく口には出すけれど、その時にどんな球が出たのかをあまり観察していないことが、ゴルフが上達しない原因であったらどうでしょう。
今回は、“球作りに励もう”というお話です。

スイングが安定していないのだから、弾道が安定していない、だからゴルフが上達していないという論法は、間違ってはいませんが、スイングが安定していないことだけが原因でしょうか。

コースで弾道が安定せず、散らばれば散らばるほどスイングに疑念が湧き出てしまい、作り上げてきたスイングのどの部分にズレが生じているのかをチェックし始める。まだこの段階で大きなミスには繋がっていなければよいのですが、こうすることを繰り返していくことで、コースでのプレーがスイングチェックの場と化してしまい、環境条件やセットアップのことを置き去りにしてスイングの姿・形だけを追い求めていくことになります。

スイングと弾道、切っても切れない間柄です。スイングを実行した結果が弾道であって、その弾道からどのようにスイングしたのかがフィードバックされます。ですから、まずは実行しなくては結果がどうなるか分からないのですから、スイング=実行>弾道=結果という図式になるのは致し方ありませんが、ある程度打てるようになって、スコアも90を切れるレベルまで行きついているのであれば実行したものが結果に近づけていかなくてはなりません。

スイング=実行≒弾道=結果にあたって、まずはコースの環境やボールの状況を把握しなくてはなりません。その一打に対してコースからどのような条件が出されているのかを観察するのが大切で、そこからどんな弾道が求められているのかを予測することに繋げていきます。その予測も条件が絞られていてひとつの時や何種類もプランが立てられる場合もあります。そんな条件の中から最善だと思われることを選択して、実行するための準備を粛々と進めることになります。つまり、すり合わせたプランが立っていなければ、準備不足となり、ミスも予測していないものになってしまいます。

コースでは、結果を求められます。弾道の美しさを競うものではありません。美しい弾道を描いてターゲットに真っ直ぐ向かっていくのは理想かもしれませんが、その弾道は、真っ直ぐな弾道が出ているからといって、真っ直ぐ打っているわけではないといったことも頭に入れておきましょう。傾斜や風と相殺させるように打っている場合もあるわけです。本来は傾斜や風に合わせた弾道は曲がっていきます。つまり、自分が真っ直ぐな球を打ったつもりでいても、現象として起きている弾道は曲がったものになります。その先に狙っていたターゲットがあればいいのであって、そこに向かっていく弾道は直線でも曲線でも構わないことになります。弾道の高さも予測されたものであれば、低くても高くても構いません。アプローチやパッティングも同様です。

コースから求められている弾道をいかに再現できるか、自分の求めている弾道をいかに再現するかといったことのバランスが常に求められています。ボールを作るためにどのようなことが考えられるかが大事で、スイングはそれを実行するものになります。

ボールがコントロールされないからスイングが悪いと短絡的に考える前に、コントロールされない理由は、環境条件やセットアップ、自身の調子など、総合的なプランが構築されているかどうかを第一に考えるようにしていけば、コースでのスイングチェックの場とならず、どうすればその状況で求められている球となるかが見えてきます。

黒田正夫

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