困った時のユーティリティ頼み

困った時のユーティリティ頼み

近年はキャディバックの中にユーティリティ(UT)=ハイブリットのクラブが1本ないし2本入っていることの方が多くなりました。フェアウエィウッド(FW)とアイアンのいいとこ取りのクラブですが、優先順位が高くなった理由として、難しい状況でもそれなりの答えを出してくれるからでしょう。
今回のお話は“困った時のユーティリティ頼み”です。

アイアンのロフトが立ってきているのに合わせてユーティリティのロフトも減ってきているようで、3UTが19度、4UTが22度となっていることが増えてきました。このようなロフト帯を入れる場合、5番ウッド(クリーク)を抜き、代わりにウエッジ4本体制のクラブセッティングにするものも見受けられるようになってきています。

逆に5番・6番アイアンを抜いて5UT(25度)、6UT(28度)を加え、7番アイアンからとしユーティリティを3~4本組み込むセッティングのパターンも増えつつあり、ユーティリティの存在が、フェアウェイウッドとアイアンとのセッティングを取り持つクラブというよりもユーティリティを中心に周りのクラブのセッティングを考えるものに変わりつつあるようになってきました。

実際、アイアンもロフトが立っている、いわゆる飛び系アイアンなどは、アイアン型UTといっても過言ではないものが増えてきており、近い将来においては、プロ・上級者とアベレージゴルファーのクラブセッティングはキャディバックから覗いている見た目からして全く違うものになってしまうのでしょう。

このように他のクラブ、特にアイアンの形状にさえも影響を与えつつ、かつ凌駕してしまう程に勢いが増しているユーティリティですが、実際どのような場面でも使えるのでしょうか。

ユーティリティは、弾道の高さとスピンのバランスが良く、パワーがなくとも実現させられる万能性が支持されているのが理由なので、キャリーで狙え、ランも少なくなり思った所で止められるといった特徴を存分に発揮できる場面としてまず挙げられるのは、距離のあるショートホールやフェアウェイからグリーンを狙うロングショットがベースになるでしょう。

次にラフからのショットはどうでしょう。ウッド型のユーティリティであればフェース面は平らではなく、ラウンド(丸み=バルジ・ロール)しているものがほとんどになりますので、芝生の抵抗を面で受ける幅が小さく、抵抗が少なくなるためラフからでも抜けが良くなります。さらに重心も深めになっているので打ち出しも確保しやすく、アイアンに比べ距離やスピンのロスが少なく、多少のラフであってもフェアウェイ同様の結果が得られます。

傾斜地でのショットでもクラブのフェアウェイウッドに比べ長さが短いため操作性もよく、持つ長さによっても弾道の高低を簡単に作り出すことが出来ます。フェアウェイバンカーや荒れ地でもソール面が広いため、縦の打点ミスに強く、林の中からでもコンパクトなスイングで低く抑えながら距離を出せるので重宝されます。

さらに、グリーン周りでもランディングエリアが結構あったり、2段、3段グリーンの一番奥にカップが切ってあったり、グリーンエッジから少し離れていたり、グリーン奥の荒地から受け傾斜を駆け上がらせたりとクラブ選択に想像を巡らせられることができれば、ここからさらにどれだけ環境条件を悪くしていってもそれなりに結果を出せるのがユーティリティだと考えられれば、その強みを増幅させられるマネジメントも出来るようになってきます。

このように使い勝手が良く、それなりに結果を出せるのがユーティリティのいいところ。苦手だと思っている人も限定的な使い方をするのではなく、コースでの様々な状況で使用してみましょう。そうすればきっと、困った時のユーティリティ頼みとなるはずです。

黒田正夫

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